恋している
弟子:
先生、今度は、「恋している」「愛している」「好きだ」
ですが・・・。
先生:
随分ストレートだな?
弟子:
はい、野球で言えば、直球です。
コーヒーで言えば、ブラックです。
先生:
“爱 ài”
“爱上了 àishàngle”
“喜欢 xǐhuān”
“喜欢上了 xǐhuānshàngle”
“有情 yǒuqíng”
“有情有意 yǒuqíngyǒuyì”
などと言うな。
ところで、昔の日本人は、「愛している」などと言った
かな?
言わなかっただろう?
英語かぶれが、こういう言葉を持ち込んだんだろうな?
弟子:
そう言えば、昔学校でならった古典には、そういう言葉
は出てきませんでしたね。
「ケソウする」とか、「ケソウ文」などと言ったというのを
かすかに記憶しています。
先生:
「化粧」?
「仮装」?
弟子:
確か、「懸想」だったと思います。
中国語で、
“悬想”
を引いてみましょうか。
『中日大辞典』 あれこれ想像して思う
『中日辞典』 空想する
『中国語辞典』 空想する、あれこれ想像する
先生:
こちらが語源だとすると、ずいぶん「奥ゆかしい」と
いうか、「婉曲」というか、野球で言えば、「くせ球」、
コーヒーで言えば、「カフェラテ」って感じだな。
弟子:
先生、いまや、女性が「抱かれる」時代ではなく、
「抱きに行く」時代ですから、まどろっこしい表現では、
物足りないんですよ。
先生:
それにしては、結婚する女性が少ないな。
弟子:
う~~~~ん、言えてる。