救済する
弟子:
今度は、「救済する」、「救済」ですが・・・。
先生:
“接济 jiējì”
“救济 jiùjì”
“赈济 zhènjì”
などじゃよ。
弟子:
“救济 jiùjì”
は、日本語の「救済」とほとんど同じでしょうか?
先生:
うん、そう考えてよかろう。
弟子:
でも、他の二つは、日本語の「救済」と完全には
重なっていない気がしますね。
先生:
そうだな。
一つづつ、辞書で調べてごらん。
弟子:
ハイ、そうします。
“接济 jiējì”
『中日大辞典』 ①(物資や金銭で)援助する、救済する
②仕送りする
③補給する
『中日辞典』 仕送りをする、援助する
『中国語辞典』 ①(経済的・物質的に)援助する、救済する、
仕送りする
②(軍隊などで)欠乏しないように補給する
“赈济 zhènjì”
『中日大辞典』 (財物・食料などで)罹災者を救済する
『中日辞典』 (金銭・衣類・食料などで罹災者を)救済する
『中国語辞典』 (金や物資で被災者を)救済する
日本語の方が、シンプルですね。
先生:
こういうことがあるから、わしは、教室で、英語は英語で、
中国語は中国語で、教えるというのに諸手を挙げて賛成
しかねるんじゃよ。
弟子:
では、片手くらいですか?
先生:
そうだな、そんな感じかな?
例えば、中国語の新聞記事を教材に使ったとしよう。
記事の中に、
“赈济 zhènjì”
が出て来た場合、中国語で授業をやっていれば、
おそらく、
“救济 jiùjì”
と言いかえてしまうだろう。
そうなると、本当の意味や細かいニュアンスが伝わら
ないよな。
弟子:
でも、ネイティブでも、この単語を知らない人、たとえば、
小学生などがいるでしょう?
同じことでは、ないでしょうか?
先生:
ネイティブは、学習時間がたっぷりあるし、この単語に
出会う頻度は多いので問題ないよ。
問題は、限られた時間に効率良く学ばなければならない
外国人の場合だよ。
わしは、外国人は、こういう勉強の仕方をしていたのでは、
基本的な語彙以外の語彙が増えないのではないかと危惧
するんじゃよ。
弟子:
なるほど、そうなると、外国人の場合は、学習段階に応じ
た学習法が必要だということになって来ますね。
先生:
そうなんだよ。
但し、君のように、中国語で論文を書くレベルに
達した人間は、100%中国語で思考し、100%
中国語で文章を書かなければならないがな。
弟子:
先生、日本語のお言葉使いに、多少「難あり」
です。
「君のように、中国語で論文を書く『はめになった』
人間は・・・・」とおっしゃられるべきです。
先生:
エッ、どういうことかね?
すまないが、中国語で説明してくれないか?
弟子:
あれ、先生、日本語で論文を何本もしたためられて
いらっしゃるはずですよね?
先生:
ぎゃふん!!

